洗練されたこだわりのフレンチを、身近に感じられる体験を届けたいーto-un-be(トゥアンビ)

洗練されたこだわりのフレンチを、身近に感じられる体験を届けたいーto-un-be(トゥアンビ)

洗練されたこだわりのフレンチを、身近に感じられる「体験」を届けたいーto-un-be(トゥアンビ)

to-un-be(トゥアンビ)は、北青山の有名店、ランスYANAGIDATEで活躍した2人のシェフが立ち上げたコラボレストラン。
繊細な味わいや華やかな盛り付けで、五感で楽しめる料理を追求しています。
本格フレンチを手軽に楽しめるよう、多様なケータリングプランが用意されているので、ご自宅でのパーティーや歓送迎会などで喜ばれています。

今回はto-un-beについて、村田シェフと一柳シェフにおすすめメニューやこだわりなど、さまざまなことを伺いました。

to-un-beではどのようなサービスを提供したいですか?

村田シェフ

to-un-beのブランドを立ち上げて2年ほどになります。
to-un-beは、”本格フレンチを、敷居が高いと感じている方にも楽しんでもらえるように”という思いがあって。

コロナ禍で出張料理をお願いされることが多々あったのですが、その時は一過性のことかと思っていました。
しかしそうではなくて、そもそもお子様がいたり、ご高齢だったり、外食に行くことが億劫だったり...、という方がたくさんいるんだなと体感したんです。

じゃあ僕らが料理を届けよう、と思って。
お店で待っているよりも、それぞれの場所にこだわりの料理をお届けする。

今ではラボができて、作れる料理も量も変わってきたので、これまでより多くの方に届けていきたいですね。

一柳シェフ

村田と同じように、本格フレンチをより多くの方に届けたいと思っています。

本来はレストランに行かないと食べられない料理だけど、ケータリングならコンパクトなサイズ・価格で手軽に食べられる。

以前は出前といえば中華くらいで情報が少なかったけど、今では圧倒的に選択肢が広がって可能性を感じます。
僕らの料理をできる限りのところまで届けたいですね。

オンリーワンの出張料理など、僕らが出向くということもできます。
お客さんとコミュニケーションをとりながら、受け手の要望に沿って構成を決めていける。
そのような出張料理も、今後提供していきたいですね。

to-un-beのおすすめメニューを教えてください。

ローストビーフのイメージ

村田シェフ

ローストビーフ」はto-un-beの看板料理です。
牛の銘柄から調理法までこだわっていて、コースの中には、全てにローストビーフが入っていますね。
その中でも、コースによって「和牛」を使用したり、銘柄がランクアップするなど違いがあります。
うちの場合は一番っていうのが意外と難しかったりするんですが、あえて一番と言われると、ローストビーフになるかな。

ローストビーフでこだわっている点は?

村田シェフ

まずは、そもそもの牛の銘柄。肉屋さんに部位や状態などを細かく聞いて、仕入れをしています。
肉も部位によって脂身の乗り方などが毎回違うので、その都度打ち合わせをします。

そして、肉の状態に合わせて調理法をその都度変えたりして、肉が硬くならないように調理します。旨味がにげないよう、低温で4,5時間じっくり火を入れますね。

パテドカンパーニュのイメージ

一柳シェフ

ローストビーフはもちろん、「パテドカンパーニュ」もおすすめです。

パテドカンパーニュは自分のお店でもずっと作り続けてきて、リニューアルしても残る定番メニュー。
そのレシピをto-un-beのみんなで試行錯誤しながら、ケータリング用に落とし込んで改善しました。

おせちだったりクリスマスだったり、シーズン毎に色を変えながら登場するメニューです。 季節ごとに異なるパテドカンパーニュを楽しんでほしいですね。

to-un-beの料理は時間が経っても美味しいと評判ですが、秘訣を教えてください。

村田シェフ

レストランでその場で食べる料理とは違うので、何度も試作をして1つのメニューを完成させます。

冷めても美味しくなるように、同じ料理に対しても、今でも常に調理法を研究していますね。

例えば白米は冷めると硬くなるので、オイルを少し入れたり、水の割合なども時期によって変えています。餅米を入れたり、配合を変えたりと、日々考えていて。
お肉も時間が経つと硬くなってしまうので、火入れの仕方や調味料のバランスなどを毎回工夫して調理しています。

一柳シェフ

塩分の感じ方も、常に気にしている点ですかね。
冷めた時にしょっぱく感じたりと、料理や食材によって如実に差が出るので。
熱々で食べるものと、冷めて何時間か後に食べるもので、まったく別の顔になります。

なのでそれぞれの料理で、まずは作りたてで食べて、冷めてから食べて、翌日に食べて、ということを納得いくまで繰り返します。

その時の料理や食材の表情を認識した上で、逆算して作る、というのを現場では心がけています。

食材選びでこだわっていることはありますか?

村田シェフ

フレンチベースなんですが、日本で届けているので、なるべく日本食材が伝わるといいなと思っています。

国産牛やさくら卵だったり、長野安曇野のお野菜など、日本の食材や日本らしさにこだわりたいです。
魚介も豊洲から仕入れて、産地にこだわっていますね。

一柳シェフ

できる限り、ホームメイドにこだわっています。
既製品や添加物を極力控えて、作れるものは自分たちで作る。

あくまでも僕らが作っている料理っていうのが伝わるようにしています。

テイクアウトとかケータリングって添加物は割と不可欠だったりするんですけど、日々研修して培ってきた僕らの技術や工夫でカバーできるものはカバーすること。

ラボができたので、急速冷凍ですぐ粗熱をとったり、そういった工夫ができるようになりました。そのような工夫で品質の良し悪しが決まるので、良い状態を保ちつつ提供していきたいです。

to-un-beのお料理やコースは、どのように生まれているんでしょうか?

to-un-beのコース料理イメージ

村田シェフ

to-un-beの料理は、味はもちろん、見た目や彩りなどにもこだわっています。
僕らのレストラン料理がそもそも、視覚・嗅覚からも味わえるというように、感覚でも味わえるように考えていて。

料理を箱に詰めてドンと出すよりも、見た目の美しさ・楽しさをどう作れるかっていうのは考えていますね。

僕らのやり方としては、まず一旦イメージから作っていて。
最初にイメージがあって、具体的に料理に落とし込んでいく。

作る側の都合とか、調理のオペレーションなどを抜きにして、こんな料理があったら面白いなという空想から始めます。料理名や見た目、素材だったり。

現場でディスカッションして考えて、そこから試作して、試食して、こうじゃない?って。
僕ら以外のシェフもいるので、意見を聞いて、それで初めて商品になります。

イメージを考えるのは、基本的に僕の役割ですね。
手元にあるものから始めるよりも、空想的な部分から始めたほうが、今までにない新しいものが作れたりします。

一柳シェフ

まずは作り続けるということが大前提なんですけど、他には情報共有も大切にしています。

せっかくto-un-beのチームで作り上げるので、主観で見ずに、みんなでいろんな角度で見てみること。
村田の言う通り、それぞれの得意分野で役割がありますが、偏りすぎずに作り上げていきます。

物事を点で捉えないで、全体の中でどうなのか、常識を疑ったりということですかね。

みんなでディスカッションをして作り上げるのが大きいですね。

to-un-beのお料理は見た目も鮮やかですが、インスピレーション源はなんですか?

村田シェフ

僕はSNSだったり、海外旅行だったり。
旅行では現地のものを見ると刺激になりますね。

最近ラス・ベガスに行きましたが、感度が高い人たちが集まっている街で。
ふと入るカフェやレストランが、見た目でもアーティスティックだったり、焦りと共に頑張ろうって気持ちになりました。

to-un-beの見た目も鮮やか料理イメージ

日々生活しているとコミュニティが狭まってきてしまうと思うので、海外などの異文化に触れるのは良い刺激になります。自分の中で体感が変わるな、というのはありますね。

異文化からは、見た目はもちろん色のバランスなどのインスピレーションも受けます。
色については日常でもよく考えますね。茶色のテーブルの上に白いものが置いてあったりすると、この色のバランスってどうだろう?って。

一柳シェフ

とにかく食が好きなので、外食ですかね。特にワインが好きです。
旅行は国内旅行が好きなので、その土地の食からインスピレーションを得たりします。

和食でも洋食でも、最近のお店が多いかな。仲間に教えてもらって、評判の良いお店などを訪ねたりしています。

その地域の特性が色濃く出ている料理なども興味があるので、その地域の食からは本当にさまざまなインスピレーションを受けますね。

どんな方にto-un-beの料理を食べてもらいたいですか?

村田シェフ

村田シェフ

やっぱり普段フレンチに壁がある方ですね。
ちょっと敷居が高いと思っていたり、カタカナメニューに抵抗があったりする方とか。
そういう方への切り口になれば、と思っています。

to-un-beのオードブルセットって箸でも食べられるんだな、フランス料理って自分達が思ってたよりも食べやすいんだな、と。

日常だとフレンチってちょっと遠い存在だから、それを肩肘張らずに食べてもらいたい、という思いで、価格帯だったりサイズだったりを作り込んでいて。
フレンチが非日常的な方にこそ、日常に取り込んでもらえたらと思います。

また、逆も然りですけどね。
非日常を求めている方には、出張料理などでレストランのような特別感を演出したり、アップグレードコースを用意したりと工夫しています。

自分達の料理の届け方の工夫の部分を、一番頑張りたいよねってみんなで常に話しています。

やっぱり "僕らの料理を気兼ねなくいろんな方に食べてもらいたい" というのがto-un-beの発端なので。

一柳シェフ

一柳シェフ

現場だと背景を知らないと落とし込めない料理とかも結構あるので、固定概念が強くなってしまって、どうしても一皿にかける思いが強くなってしまう。

だから、そういうことを抜きにして、”いかにお客様に届けるか”っていうアプローチの方をしっかり考えるようにしていますね。

最終的には”美味しい”って食べてもらって僕らの料理は完成するので、一方的ではなく、お客様目線でも考えないと、っていうのは毎日思っています。

伝え方とか見せ方で難しくなりすぎず、時にはポップにも、必要に応じて変えていけたらなと。
日々研究中なので、試行錯誤しながら1件1件に向き合っています。

あとは、体験。僕らも何かを体験した時に対価を払いたいなと思いますよね。
to-un-beでも、そういった価値のある体験を提供していきたいです。

洗練されたこだわりのフレンチを、自宅で気軽に食べられて、身近に感じられる、という1つの体験。
そういったことを知ってもらったり、to-un-beの料理がその場を彩る一助になれば、本当に嬉しいです。

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